ごあいさつ
理学療法士の尾澤です。
都内で自費リハビリ施設「アライメントケアセンター」を開設しています。
昨日「3週間前に寝違えてからずっと首・肩が痛い」という症状にでお悩みの、20歳代女性に対して施術をしました。
ありがたいことに、googleマップで口コミまで書いてくださりました。
今回は以下のような内容で記事にしています。
- 実際に行った施術内容
- 説明内容
- おすすめしたツール
- ホームエクササイズの確認
3週間以上続いていた症状自体は、10分程度の施術で軽減させることができました。
本日の症状【肩こり・首肩の痛み】
今回施術したのは頑固な首・肩こりで、
詳しくは
「右腕を上げると首が痛い」
という症状に対してです。
痛みの出ていたのは画像の○がついているところです。
基本的な症状は下のリンクから「日本整形外科学会」のHPで探してみてください。
身近な専門医を探すこともできます。
今回は「頑固な肩こり・右腕を上げると首が痛い」という症状に対して行った施術をご紹介します。
結論:痛みを出していたのは【僧帽筋上部線維】
痛みを出していた原因は画像であげている筋肉でした。
専門用語では「僧帽筋上部線維」です。
肩甲骨を上げる時に一番働く筋肉で、首を横に曲げるなどの働きもあります。
この筋肉が画像の○の部位で、周りの筋肉や神経と癒着してしまっていました。
癒着とはくっついてしまっていることです。
痛みの原因【僧帽筋上部線維の癒着】
正常な状態:僧帽筋が癒着していない
画像で示した位置が癒着していない状態です。
癒着がない状態では、筋肉がスルスルときれいに動きます。
そのため、肩を上げた際に肩甲骨がスムーズに動き、痛みが出ません。
悪い状態【僧帽筋が癒着している】
画像で示した位置が癒着した状態です。
癒着しているとどうなるか
癒着している状態では、肩を上げた際に癒着した部分で筋肉が詰まってしまいます。
うすると、肩甲骨がスムーズに動かず、肩を上げた際に痛みが出ます。
どうして僧帽筋が癒着したか
今回は寝違えたことが原因でした。
しかし、昔捻挫をしていたことがさらに根本の原因になっていました。
「右足首を捻挫したことで、僧帽筋上部線維が緊張して癒着しやすい体の使い方をしていた」
ことが、さらに根本の原因でした。
次の画像のような体の使い方(歩き方)です。
注意したほうが良いこと
ネット記事やSNSなどを見ると
肩こりは僧帽筋上部線維をほぐすだけ・大胸筋をほぐすだけ
という表現を非常に多く目にします。
しかし、私が診て症状を改善させてきた限りでは、筋肉が凝っているのではなく、筋肉が癒着して、凝っているような硬さになっていました。
あなたが肩こりだと思っている部位は、神経と筋肉の癒着である可能性が高いです。
一度できた癒着はマッサージ、ストレッチ、筋トレでは決して改善しません。
むしろ、むやみにに行うと症状が悪化するため注意が必要です。
今回の施術内容
ここで紹介するのは私が行っている専門的な技術を、普段患者様に説明するようにかみくだいた内容です。
症状改善のために以下の3段階に分けて施術を行いました。
- 痛みを改善するために行ったこと
- 原因を改善させるために行ったこと
- 再発しないために行ってもらう運動
痛みを改善するために行ったこと【僧帽筋の癒着をリリース】
次の画像の癒着している部位を、指でリリースしていきます。
施術は次の画像のように行います。
原因を改善させるために行ったこと
僧帽筋上部線維が緊張するような使い方を修正しました。
歩き方に問題がありました。
足をついたときに、少しだけ膝を曲げて衝撃吸収するタイミングに問題がありました。
具体的には「右足に体重が乗った時に右肩が下がってしまう使い方」から
次の画像のように
「右足に体重が乗ったときに、右肩が下がらないように」
修正をしました。
再発しないために行っていただく運動
ランジの運動で体をまっすぐ使う練習を行いました。
成功例:良いランジ
まっすぐに使えている
つま先・膝がまっすぐ前を向き
背骨がまっすぐな状態です
横から見るとこのように、少し体幹が前傾姿勢にします。
そうすると、前足のお尻の筋肉が働きます。
失敗例:悪いランジ
その1:膝が内側に入る
その2:膝はまっすぐだがつま先が外側をむいている
このような使い方をすると次のような悪いことがおきます
- 膝がねじれて痛くなる
- 背骨が曲がって筋肉の変な緊張が起きやすい
- 捻挫しやすい
おまけ:ぎっくり腰予防の運動
首・肩の施術が早く終わってしまったので、そのほかのお悩みにも介入しました。
仕事で重いものを持つときにぎっくり腰になりそうであるとのことでしたので、以下のような指導を行いました。
- どのような動作でぎっくり腰になるのか
- どうすればぎっくり腰にならないか
- どのような筋トレをすれば良いか
ぎっくり腰になる持ち上げ方
重いものを持ってぎっくり腰になるのは、次のような持ち上げ方をした場合です。
足が伸び切って腰だけ曲げている
ぎっくり腰になる方は腰を曲げて重いものを持つ傾向があります。
そして、背中を伸ばす力を使って重いものを持ち上げてしまいます。
この持ち上げ方は危険です。
なぜなら腰の骨や椎間板にかなりの負担がかかるからです。
具体的な動作の修正は次のような持ち上げ方です。
背骨をまっすぐのまま前傾させて、股関節・膝をしっかり曲げる
次の画像のようにします。
ポイントは
- 荷物は体の近くで持つ
- 膝を曲げる
- 股関節を曲げる
- 骨盤を前傾させる
- 腰を軽くそらす
- 胸を張る
- 体幹を前傾させる
ことです。
そのまま、股関節と膝を伸ばして荷物を持ち上げます。
正しいやり方ではあるのですが、気をつけることが多すぎて、忙しく仕事をしているときに無意識で行うのは難しいです。
なので、忙しくても無意識でできるように、次の項目にホームエクササイズを載せます。
ホームエクササイズ:スクワット
ポイントは先ほど上げた通りです。
- 足の裏全体が着いている
(つま先で踏ん張る) - 膝を曲げる
- 股関節を曲げる
- 骨盤を前傾させる
- 腰を軽くそらす
- 胸を張る
- 体幹を前傾させる
前から見るとこのような感じです。
- つま先がまっすぐ前を向く
- 膝がまっすぐ前を向く
このままゆっくりと脚の曲げ伸ばしをします。
この使い方ができると、腰の筋肉だけでなくお尻・ふともも・ふくらはぎ全ての筋肉を使って荷物を持ち上げられるので、ぎっくり腰になりにくいです。
よくある失敗例を挙げます。
こうならないように注意しましょう。
その1:体幹が前傾しない
体幹が前傾しないと腹筋やお尻の筋肉が働かないので失敗です。
さらに、つま先が浮いてしまいます。
そうするとふくらはぎの筋肉も使えません。
その2:お尻を後ろに引きすぎる
体幹が前傾して膝も股関節もしっかり曲がっていますが、お尻を後ろに引きすぎています。
「膝がつま先より前に出ないように」という説明を受けてきた方がやりやすい失敗例です。
この失敗例でもつま先がういてふくらはぎの筋肉がうまく使えなくなってしまいます。
膝が前に出過ぎないことより、足の裏全体が着いて、つま先でしっかり踏ん張ることを意識しましょう。
その3:膝が内側に入る
お尻の筋肉がうまく使えていない女性に多い失敗例です。
膝がねじれてしまうので、膝を痛める危険性があります。
その4:膝は前を向いているがつま先だけ外を向く
一見膝がまっすぐでキレイな使い方に見えます。
しかしつま先が外側を向くと膝がねじれているので、膝を痛める危険性があります。
つま先を外側に向けるのであれば、膝も外側に向けるように開きましょう。
実際に運動を行う際には、姿見の鏡などを使いましょう。
長年悪い使い方をしていると、自分の脳がそれが正しい使い方であると誤って認識してしまいます。
自分が正しく動けているかを確認しながら練習をすると、効果が段違いになります。
おすすめした商品
姿勢や体の使い方からいくつか商品をおすすめしました。
わかりやすいようにリンクを貼っておきます。
サポーターの代わりになる靴下【リアラインソックス】
昔捻挫して、テーピングやサポーターを日常的に使っている方におすすめです。
テーピングのように手間がかからず、サポーターのようにかさばらないのでとても便利です。
足のアーチをキレイに保つインソール【リアラインインソール】
足のアーチをキレイに保てると、膝が内側に入りにくくなるためおすすめです。
寝違えるリスクを減らす枕【モットン】
寝ている時の理想的な首の形を保てるように作られています。
今回施術した方は「やわらかめ」を選んで「低め」の設定にするのが理想的です。
施術した効果
施術した効果を
- 施術直後の効果
- 効果の続き方
に分けて記載します。
施術直後の効果
首・肩の痛み自体は10分程度の施術で改善しました。
3週間以上どんなにほぐしても良くならなかった症状でも、原因が特定できればすぐに改善します。
効果の続き方
まだ経過が聞けていないので、今後経過を聞いた際に記載します。
施術希望の方へ
東京都港区麻布台にて施術を行っています。
ご連絡はこちらへ
電話:09066557038
メール:gt.ozable7038@gmail.com
公式LINE: @acc47
アライメントケアセンター HP:https://alignment-care-center.com/
ご予約:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000600571/coupon
口コミ:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000600571/review/
まとめ
いかがだったでしょうか?
首・肩こりSNSなどで多く目にする「これをやるだけ」というように簡単に良くなるものはありません。
同じような症状でも原因やきっかけが違うからです。
本当に根本改善するためには、実際に診て様々な可能性を探る必要があります。
より早く確実に症状を改善させたければ、まずは医療機関で医師に診察してもらいましょう。
そしてしっかりとリハビリを受けましょう。
それでもダメだった場合は一度ご相談ください。
では、さらっと今回のまとめをします。
本日の症状【首こり・肩こり】
具体的には「右腕を上げたときに右の首・肩が重く痛い」です。
結論:痛みを出していたもの
痛みを出していたのは「僧帽筋上部線維」という肩こりの時に問題となる筋肉でした。
首こり・肩こりの原因
今回の原因は「寝違え」でした。
しかし、根本の原因に「歩き方」に原因がありました。
施術内容
痛み改善のために行ったこと
「僧帽筋上部線維」の癒着をはがしました。
原因を改善するために行ったこと
「右足を着いた時に右肩が下がる歩き方」を修正しました。
再発しないための運動
「右足を前に出したランジ運動」を行いました
おすすめした商品
施術希望の方へ
東京都港区麻布台にて施術を行っています。
ご連絡はこちらへ
電話:09066557038
メール:gt.ozable7038@gmail.com
公式LINE: @acc47
アライメントケアセンター HP:https://alignment-care-center.com/
ご予約:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000600571/coupon
口コミ:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000600571/review/