ご挨拶
理学療法士の尾澤と申します。
首・肩・背中の痛みでお悩みの方へのリハビリが得意で、何年も良くならなかったとお悩みの方の症状の多くを改善してきました。
首・肩・背中は悪い姿勢の影響で筋肉・神経の癒着が生じて、治りにくい痛みが生じることが多いです。
癒着はやみくもにストレッチをしたりマッサージをしても取れることはないため、何年も良くならない辛い症状になりやすいです。
リハビリでは患者様の癒着を手で改善させた後に、良い姿勢を取れるように運動・姿勢指導をします。
そうすることで根本解決して、痛みが再発しない理想的な状態になります。
その理想的な姿勢を獲得するために、枕の選択はとても重要です。
患者様からも
「どんな枕を使うとよいですか?」
「いっぱいありすぎて選び方がわからない」
と質問されることがとても多いです。
そこで、今回は実際に購入して試しやすい
「使用しても返金保証がある枕」
をまとめたので、枕選びの参考にしていただけると幸いです。
枕は店舗で数分試しただけでは機能がわからず、実際に何日か試せることが重要です。
もし気になるものがございましたら、試してみてください。
余談として、私が患者様の枕選びを行う際に重要視していることをまとめました。
こちらも参考にしていただけると嬉しいです。
返金保証のある枕まとめ
商品名 | モットン | スリープマージピロー | LIMNE | YOKONE3 | 六角脳枕 |
---|---|---|---|---|---|
画像 | |||||
上向き 姿勢 | ◎ | ○ | △ | ー | ? |
横向き 姿勢 | ◎ | ○ | △ | ◎ | ? |
高さ調整 | ◎ | ○ | × | ○ | × |
値段 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
返金保証 | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
返金期限 | 90日 | 39日 | 120日 | 1ヶ月 | 30日 |
ポイント | ・寝返りを邪魔しない適度な反発力 ・頸椎4番(首の骨)を支え、首の正しい弯曲を作る ・体圧分散○ ・耐久性○(8万回の耐久試験にも耐える) ・通気性○ ・頭の重さや好みに合わせて硬さを選べる | ・首に負担をかけない、特殊な設計 ・2段階の高さ調整可能(3cmと5cm) ・ワイド設計で寝返りを邪魔しない ・吸汗性に優れたカバー | ・日本人の体型を考えた設計 ・マシュマロのように包まれる感触 ・通気性○ ・耐久性○ ・脅威の120日間の返金保証 | 睡眠の専門家(大阪市立大学 教授)監修 イビキに着目して、やや極端な理論で売っている枕 ↓ 1番疲れがとれる体勢は「横向き」 1番疲れがとれない体勢は「仰向け」 | ヒンヤリ冷たい冷却材を入れて涼しく超熟睡できる。 六角形がかわいい。 |
点数 | 9/10 | 7.5/10 | 7/10 | 6.5/10 | ? |
評価 | ◎ | ○ | ○ | ○ | ? |
公式 サイト | モットン 公式サイト | スリープマージピロー 公式サイト | LIMNE 公式サイト | YOKONE3 公式サイト | 六角脳枕 公式サイト |
詳細はページの下にまとめてあります。気になるものがあれば参考にしてください。
返金保証が重要な理由
大きな理由は以下の三つです。
- どんなに良い姿勢でも、体が慣れていない場合は違和感・不快感を感じやすい
- 使ってみて合わなかった場合に安くない金額を損してしまう
- 本当に自分に合う枕を選ぶために試す必要がある
枕は使い始めにどうしても違和感があり、慣れていくまでに時間はかかります。
これはリハビリをやっていても同じで、どんなに良い姿勢でも体が慣れていない場合は違和感や不快感を感じやすいです。
慣れるまで1〜2週間、長くても1ヶ月程度かかる場合もあります。
そして、理論上どんなに良い枕でも合わないこともあります。
実際に、患者様から「この枕どうですか?」と相談された際に、コンセプトや姿勢の写真的には良さそうであったためOKを出したところ、合わなかったということもありました。
枕について調べていて気づきましたが、ある程度の機能を備えた良い枕は1〜2万円程度の金額が相場のようでした。
返金保証が無ければ、合わなかった場合に、安くない金額を損してしまいます。
そうすると皆様を損させてしまうだけでなく、「せっかく少し良いものを買ったから」といって合わないものを使い続けて、体の調子を損なわせてしまう危険性があります。
そのため、今回は合わない場合は返品して様々なものを試せるように、全額返金保証がある枕をまとめました。
返金保証のある枕の詳細
公式サイト以外では返金保証が使えないところが多かったので注意してください。
返金方法なども公式サイトをしっかり確認するようにしてください。
野球界のレジェンド山本昌さん愛用!高反発まくら【モットン】
商品名 | モットン |
画像 | |
会社 | 株式会社グリボー |
上向き | ◎ |
横向き | ◎ |
横幅 | 55cm |
硬さ | 選べる(硬いor柔らかい) |
反発 | 高反発 |
高さ調整 | ◎ |
通気性 | ○ |
圧力の分散 | ○ |
耐久性 | ○ |
値段 | ¥17,800 |
返金期限 | 90日間 |
ポイント | ・自然な寝返りをサポートする反発力 ・頸椎4番(首の骨)を支え、首の正しい弯曲を作る ・体圧分散に優れ、首への負担軽減できる ・8万回の耐久試験にも耐える耐久性 ・通気性良好 ・頭の重さや好みに合わせて硬さを選べる |
点数 | 9 |
おすすめ度 | ◎ |
コメント | 具体的に頚椎の弯曲を意識している。 その他の機能も良く、いちばんオススメ。 |
公式サイト | モットン公式サイト |
首に負担のかからない枕【スリープマージピロー】
商品名 | スリープマージピロー |
画像 | |
会社 | ナオ・シング株式会社 |
上向き | ○ |
横向き | ○ |
横幅 | 60cm |
硬さ | 特殊 |
反発 | 表面:低反発 奥:高反発 |
高さ調整 | ○ |
通気性 | ○ |
圧力の分散 | ○ |
耐久性 | ? |
値段 | ¥19,800 |
返金期限 | 39日 |
ポイント | ・首に負担をかけない、特殊な設計 ・2段階の高さ調整可能(3cmと5cm) ・寝返りを邪魔しないワイド設計 ・吸汗性に優れたカバー |
点数 | 7.5 |
おすすめ度 | ○ |
コメント | 必要な機能はしっかり揃っている。 |
公式サイト | スリープマージピロー公式サイト |
LIMNE the Pillow
商品名 | LIMNE the Pillow |
画像 | |
会社 | ナオ・シング株式会社 |
上向き | △ |
横向き | △ |
横幅 | 70cm |
硬さ | 柔らかい |
反発 | ? |
高さ調整 | × |
通気性 | ○ |
圧力の分散 | ○ |
耐久性 | ○ |
値段 | ¥13,900 |
返金期限 | 120日間 |
ポイント | ・日本人の体型を考えた工学設計 ・マシュマロのように包まれる感触 ・通気性、耐久性を考慮した構造 ・120日間の返金保証 |
点数 | 7 |
おすすめ度 | ○ |
コメント | 首の弯曲の記載はあるが、写真の写り方がやや微妙。 120日間お試し期間があるのはすごい。 |
公式サイト | LIMNE the Pillow公式サイト |
無呼吸症候群・イビキの人が支持する横向き寝枕【YOKONE3】
商品名 | YOKONE3 |
画像 | |
会社 | ムーンムーン株式会社 |
上向き | ー |
横向き | ○ |
横幅 | 65cm |
硬さ | ? |
反発 | ? |
高さ調整 | ◎ |
通気性 | ? |
圧力の分散 | ? |
耐久性 | ? |
値段 | ¥19,800 |
返金期限 | 30日間 |
ポイント | 睡眠の専門家(大阪市立大学 教授)監修 イビキに着目して、 1番疲れがとれる体勢は「横向き」 1番疲れがとれない体勢は「仰向け」 と、やや極端な理論で売っている枕 |
点数 | 6.5 |
おすすめ度 | ○ |
コメント | 機能を横向きに全振り。 いびきが気になる方には良いと思う。 上向きにもなりたい方にはおすすめできない。 |
公式サイト | YOKONE3公式サイト |
超熟睡できる安眠枕【六角脳枕】
商品名 | 六角脳枕 |
画像 | |
会社 | 株式会社イッティ |
上向き | ? |
横向き | ? |
横幅 | ? |
硬さ | ? |
反発 | 低反発 |
高さ調整 | × |
通気性 | ? |
圧力の分散 | ? |
耐久性 | ? |
値段 | ¥18,900 |
返金期限 | 30日間 |
ポイント | ヒンヤリ冷たい冷却材を入れて涼しく超熟睡できる。 |
点数 | 未知数 |
おすすめ度 | 未知数 |
コメント | 枕で検索するといっぱい出てくるけど、全体的にコンセプトがふんわりしていてよくわからない。 写真も頚椎の状態はよくわからなかった。 |
公式サイト | 六角脳枕公式サイト |
点数の付け方
できる限り客観的で比較が明確になるように以下のような点数付けしました。
段階分け
以下の4段階で採点しました
◎:2点
○:1.5点
△:1点
×:0.5点
これらを厳選した5項目でそれぞれ段階分けし、点数付けしました(10点満点)
私が理学療法士として枕の指導を行う際には「姿勢」「関節の状態」「筋肉の緊張」を重要視し、それらが最適な状態になるように細かく設定を行います。
項目分け・点数付けについてはやや偏っているため、その他の機能については皆様が実際にサイトを見てご判断していただけると幸いです。
「誰が監修したか」や「芸能人の誰が愛用しているか」などは一切点数付け入れていません。
理学療法士としてこだわった5項目
上向き姿勢 | 横向き姿勢 | 高さ調整 | 値段 | 返金保証 | |
---|---|---|---|---|---|
採点基準 | 「首のきれいな弯曲ができるようなコンセプト」「写真のモデルさんが弯曲ができて寝ているか」 | 「首がまっすぐになるようなコンセプト」「写真のモデルさんの首がまっすぐになっているか」 | 個人差に合わせて 高さの調整が できるかどうか | 1万円ごと | 返金保証があるか、 保証期間の日数 |
◎ | コンセプトが具体的 + 写真で弯曲がよい | コンセプトが具体的 + 写真で首がまっすぐ | その場で段階的に 調整可能 | 〜10,000円 | 90日以上 |
○ | コンセプトがあいまい + 写真で弯曲がよい | コンセプトがあいまい + 写真で首がまっすぐ | 使う方向で 調整可能 | 10,000〜 20,000円 | 30〜89日 |
△ | コンセプトがあいまい + 写真の弯曲がよくない | コンセプトがあいまい + 写真で首が曲がっている | 購入時に選択 | 20,000〜 30,000円 | 〜29日 |
× | コンセプトが無い + 写真の弯曲がよくない | コンセプトが無い + 写真で首が曲がっている | 調整・選択不可 | 30,000円〜 | 無い |
おまけ①:首の弯曲について
理想的な弯曲
背骨というのはこの画像のような形をしています。
緑色の部分が首の骨です。
拡大するとこの図のような感じになります。
重要なことは⑤の上から5番目の骨(頚椎5番)を頂点にして、ふわっと反っているということです。
弯曲の角度は諸説ありますが約20°程度と言われています。
この状態だどうなるか
多少の個人差はありますが、人間の持つ自然な湾曲のため骨や椎間板に負担がからず、筋肉が緊張しにくいです。
首の悪い状態
1.頭を後ろに引きすぎたストレートネック
この画像のように頚椎5番を頂点としてふんわりと前に反っていたものがなくなってしまった状態です。
細身の女性に多く、胸を張りすぎた方がこの状態になりやすいです。
弯曲がずれてしまうことから筋肉に異常な緊張が生じてしまい、肩こり・首こりの原因となってしまいます。
詳細は以前書いた記事に内容がまとめられているので、よろしければご参照ください。
2.頭が前に出過ぎたストレートネック
この画像のように頚椎の5番付近の弯曲は無くなり頭の付け根が極端に反っている状態です。
猫背のタイプの方がこの状態になりやすいです。
首の後ろ側は潰されるようなストレスが生じ、前側は過剰に伸ばされるストレスが生じます。
その結果、首の筋肉に異常な緊張が生じ、首こり・肩こりの原因となります。
3.首の弯曲が逆
ストレートネックが重症化し弯曲が逆になってしまった状態です。
右側レントゲン写真の⑤の骨の前側が潰れて、後ろ側にずれてしまっているような状態です。
弯曲がずれてしまうことから筋肉に異常な緊張が生じてしまい、肩こり・首こりの原因となってしまいます。
こちらも、詳細は以前書いた記事に内容がまとめられているので、よろしければご参照ください。
おまけ②:寝ている時の首の状態
理想的
上向きになった際は「きれいな弯曲が保たれている姿勢」です。
弯曲をサポートするような形か後頭部が軽く沈み込むようなものが理想です。
横向きになった際は「首がまっすぐになった姿勢」です。
肩幅の分高さが必要です。両サイドが数cm高くなっているものが理想です。
枕の形状としてはこの形が理想です。
低い枕だとどうなるか
低すぎるとこのような状態になります。
上向き
枕が低い場合、首の弯曲が崩れます。
1番上は枕全体が低く、あごが引けて首全体が下を向くような姿勢になっています。
真ん中は首の部分が高くなっていて後頭部が低いため、あごが上がりすぎている姿勢になっています。
首の弯曲のアンバランスが生じることで、詰まってつぶされるストレスや過剰に伸ばされるストレスが生じる部分が出てきます。
その結果、首・方の筋肉に異常な緊張が生じることで、首こり・肩こりが生じやすくなります。
枕全体が低い場合は背中の部分の弯曲もなくなってしまうため、背骨全体が弯曲のない形になってしまいます。
「枕は低いものが良い」「折りたたんだタオルを置く程度で良い」と勧められたことがある方は、このリスクを考えておく必要があります。
横向き
横向きになった際はこの図のように首が曲がってしまいます。
下側は詰まってつぶされるストレスが生じ、上側は伸ばされるストレスが生じます。
その結果、首・方の筋肉に異常な緊張が生じることで、首こり・肩こりが生じやすくなります。
高い枕だとどうなるか
高すぎるとこのような状態になります。
上向き
この図のように上向きになった際には首全体が丸まって、弯曲がなくなってしまいます。
首の弯曲のアンバランスが生じることで、詰まってつぶされるストレスや過剰に伸ばされるストレスが生じる部分が出てきます。
その結果、首・方の筋肉に異常な緊張が生じることで、首こり・肩こりが生じやすくなります。
更にこの場合は背中全体が丸まってきてしまうため、猫背になってしまいます。
背中が丸まって変形して固まり、全く伸びなくなってしまった高齢者には高めの枕の方が良いです。
横向き
横向きになった際はこの図のように首が曲がってしまいます。
上側は詰まってつぶされるストレスが生じ、下側は伸ばされるストレスが生じます。
その結果、首・方の筋肉に異常な緊張が生じることで、首こり・肩こりが生じやすくなります。
おわりに
今後、勉強していって修正した方が良かった点や、論文などで枕についての科学的根拠などが見つかりましたら、随時記事の更新をして少しでも皆様のお力になれるよう頑張ります。
この記事が良かったと思っていただけましたら、拡散等していただけますと嬉しいです。
ありがとうございました。